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林道の旅人
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ふるさと林道「(臼杵市ー佐伯市)

一般国道10号に表示される「ふるさと林道」が気になり2011年11月に走ってみることにした。
本線は林道なのにアスファルト完全舗装でオンロード向きである。

臼杵市野津町を走る一般国道10号、佐伯市方面から走ると県道53号への分岐にそれを見ることができる。
分岐表示自体にはなんの変哲もないのだが、「ふるさと林道」という名前がどうにも気になって仕方がない。実は、「ふるさと林道」というのは、「ふるさとに帰りやすくする林道」なのではなく、「ふるさと=中山間地域」に地方交付税に財源を持つ「臨時地方道路整備事業債」を活用した、地方の単独事業の名称であると聞いた。難しい言葉が並ぶ事業だが、要するに、中山間地域に地方交付税を使った県単位の林道を作るということだ。普通の道路ではなく、林道というところに味がある。林道は国土交通省管轄の道路ではない。つまり、国土交通省の規格に従わなくてよい簡易な道路なのだ。目的は林業というより地域を繋ぐ道路であるから、かなりの高規格であるものが多い。さて、この「ふるさと林道」、どのような林道なのだろうか。
佐伯市から来たなら左折である。大きな看板の割りに道自体は普通の道路である。
これが「ふるさと林道」?と思ったが、林道自体は先のようだ。ここは県道53号らしい。
少し走ると、県道表示(ヘキサ)が見えてきた。なぜ、ヘキサかというと、県道の表示が全国的に6角形だからだ。6角形はヘキサゴンである。だから、県道表示を収集される方は、これを「ヘキサ」と呼ぶのだ。
マニアな方は、どうぞダウンロードされてください。県道53号である。県道標識を極める方から、このヘキサと地名がきちんと入ったものがよいと言われたことがある。では、フルセットでどうぞ。
稲刈りを終わった田を眺めながら走るのは気持ちがよい。
何箇所か分岐があるが、県道の方を選んで進めば大丈夫だ。実は左折すると林道にぶちあたるらしい。しかし、この林道、オフロード車でも結構難儀するとか...次回の攻略ポイントである。
県道は大きなカーブもあまりなく、ひたすら佐伯市本匠の方に走る。
大きな看板が現れた。本匠因尾に向かうのは左折らしい。まだ林道はどこにもない。
やや、道路向こうの青い標識にさりげなく「ふるさと林道」の文字が。やはり大きくない普通の林道のようだ。
と思ったら分岐に立派な標識を発見。
発見である。林道マークもある立派な標識だ。実に立派なものである。立派といえば、林道名も凄い。「林道 戸屋平宇曽河内線」である。
 ちなみに、戸屋平は、この地域の地名である。

起点である。詳しい長さや幅員はどこにもないが、出発といこうか。

蛇足であるが、この林道については大分県の情報でこのようなものがあった。

名称 林道 戸屋平宇曽河内線(ふるさと林道)
起点 大分県臼杵市戸屋平
終点 大分県佐伯市本匠因尾
延長 6745m
幅員 7m
事業費 994300万円
事業 平成5年度〜平成15年度

うーむ。99億ですか。凄いですな。では出発。
くるっと振り向いたら着工の年と幅員が表示してあった。
着工は平成5年度、幅員は7mである。

しかし、それ以降が記入されていない。平成の大合併で放置されてしまったのだろうか。なんとなく、悲しくなる風景である。

気を取り直して出発である。
さあ、ふるさと林道のスタートである。立派な道路だ。これ、下手な県道や国道よりいいつくりではないですか?これが林道だとは?
ほうほう、林道の果てには「日本一大水車」、「小半森林公園」「小半鍾乳洞」があると表示してある。これはいい。ちなみに全て、佐伯市本匠エリアにある名勝、施設である。
道はほとんど直線で延びていく。これは走りやすい。速度標識がないところを見ると法定速度は60キロと判断してよさそうだ。ほとんど人家のない山の中を林道が走るのはシュールだ。
おや橋が見えてきた。立派な橋だ。林道に橋があるのはよく見るが、これは大きな橋だ。やはり99億もの予算が投入されているだけはある。
しかし、こんな直線の多い林道など、昔からあったのだろうか。名称からすると既存の林道を改良して「ふるさと林道」にしたように見えるのだが。

ん?橋の右側の白い柱は??
林道表示のようだが、て、手書きである。
奥地林道戸屋平宇曽河内支線とある。延長は5118m。ふむ、この支線林道はもしかして昔の林道なのではないだろうか。幅員が表示されていないのが気になるが、バイクなら大丈夫だろう。
後ろに回ってみたが、表示はない。ますます怪しい支線である。
覗き込んでみよう。いいかんじのダートである。これが旧林道であるなら、おそらくはこのふるさと林道に再度接続してくるはずである。今回は本線を走っているので攻略はまたにするが、味のある走りが楽しめるかもしれない。
本線をすすもう。おや、また分岐だ。
林道というより作業道に近い。入り口にはこんな看板が。
工事現場だ。「土石流に備え砂防堰(えん)堤を設置しています」とある。砂防堰堤とは、土石流が発生しにくい傾斜にする仕組みである。上流からの土砂を受け止めて土石流にまでいたらないようにする仕組みである。
ほうほう。大分県中部振興局の「治山林道工事」である。いつかは、この道が林道になるのだろうか。
本線に戻る。これまで一台の車もみかけない。きちんと整備された道路が佐伯市本匠の方に延びていく。
おや右に分岐発見。おやおや、あの白い柱は?
位置的に林道表示だろう。先ほどの奥地林道戸屋平宇曽河内支線終点であってもいい。近寄ってみると...。
起点が目に入る。
「奥地林道吉四六線」とある。
吉四六とは「きちよんじゅうろく」ではない。大分県野津町(現 臼杵市)の誇る伝説のとんち者「きっちょむ」である。吉四六ばなしはすばらしいものがある。その名を冠して作られた林道である。攻略の楽しみは増すが、しかし、本線の攻略が終わっていない。
さあ、本線の旅を続けよう。
管理者は臼杵市とある。臼杵市の林道表示は、このような手書きが基本なのだろうか。
本線に戻る。途中、なにやら表示板のようなものが立てられているのが見えた。高規格県道や国道にある、道路の状態を知らせる表示板だ。なんで林道にあるんだろう。
トンネルだ。右にある立て札には「ようこそ本匠へ」とある。このトンネルから佐伯市のようだ。左には結構な広さの駐車場がある。
しかし、林道にトンネルとははじめてだ。おお、標識がある。どこの管轄なのだろうか。
楯ヶ城トンネルである。大分県の管轄だ。

延長 1328m
巾員 6.5m
建築制限高 4.5m

とある。どうやら「ふるさと林道」は県の林道のようだ。
歩道も整備されたトンネルである。高規格の県道といってもいいかもしれない。


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